マロン・ザ・ゴールデン

片目のシニア犬”マロン”と保護猫”タマ”の日常生活

マロン、今日は君が旅立つのに、ちょうど良い日だ(2)

マロン、今日は君が旅立つのに良い日だ

 

実を言うと、君の安楽死について獣医師と相談した。もし、このまま寝たきりになったら苦しませずに、眠らせてもらえますかと。本当はボクも怖かったんだ。安楽死は断られたが、君の介護は、ちょうどよくボクを悩ませてくれた。

 

この1ヶ月間、日に3度、必ずトイレに君を担いだよ。眠りについても、君は何度もボクを呼びつけたね。徹夜も三度した。ボクも、肉体的に結構きつかった。ぎっくり腰になりかけたりもした。でも、おそらく君とボクの間で一番濃密な時間を過ごせた。

 

もし君が病気で苦しむ姿を見たら、ボクは、もっと辛い思いをしただろう。そして万一、心の準備が整わないまま、突然病気に君を奪われたら、再び後悔したに違いない。

 

でも、君はゆっくりと静かに、ボクに最後の心の準備をする時間をくれた。ボクのために、よくがんばったね。もうがんばらなくていいよ。天国で、再び大きな瞳を見開いて、思い切り駆け巡ればいい。

 

そして、いろいろ大変だった分、君を見送る悲しみは、ちょうどよく癒え、心の余裕を持つこともできた。

 

マロン、ボクに悲しみを癒やす時間を作ってくれて、ありがとう。


最後まで、飼い主を呼びつけるイヌ【マロン・ザ・ゴールデン】